2021年5月20日木曜日

電装スイッチは素速く切るべき

 通常、自動車や船舶の電装に使われるのは直流電源。

交流は家庭用のコンセントでおなじみですね。

さて、前回に続き、スイッチの話。


スイッチ類には必ず規格があります。

定格と呼ばれる数値があります。

たとえば「AC250V 10A」「DC125V 0.6A」とか

AC/DC両方使えるもの、もしくはどちらかだけといった仕様があります。

メーカーで設置されたパネルなら規格通りの物を使っていると思いますが、

たまに自己増設したスイッチにACのみの規格品が使われている事もあるので注意。

ACもDCも同じ電気だろ?って思うかも知れませんが、実は開閉時に差があります。

スイッチは接点があり、それが触れる事で電気が流れます。

スイッチを切る時に「アーク」という火花が飛びます。


©OMRON


電流が大きいほど飛びやすく、接点の切り離し時間が長いほど継続時間が長くなります。

長く飛ぶ事で、接点が消耗し易くなります。

「アーク」溶接って聞いた事あるかと思いますが、そのアークです。

交流の場合、サイクルによって+-が入れ替わり、0Vが存在するのでアークが切れる。

直流の場合はそのままの電圧が継続されるのでアーク時間が長い。

アーク時間が長いとスイッチの接点が摩耗し、凸凹になってひっかかり切れなくなる事も。


ということで・・・

1 DC(直流)の電気系統には必ずDC規格のスイッチを使う事

2 素早く切る方がアークは飛びにくい

アークに強い接点を持ったDC用スイッチを使えば安心。

じわぁ~と切るとスイッチには優しいようで、接点には過酷だという事です。



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