通常、自動車や船舶の電装に使われるのは直流電源。
交流は家庭用のコンセントでおなじみですね。
さて、前回に続き、スイッチの話。
スイッチ類には必ず規格があります。
定格と呼ばれる数値があります。
たとえば「AC250V 10A」「DC125V 0.6A」とか
AC/DC両方使えるもの、もしくはどちらかだけといった仕様があります。
メーカーで設置されたパネルなら規格通りの物を使っていると思いますが、
たまに自己増設したスイッチにACのみの規格品が使われている事もあるので注意。
ACもDCも同じ電気だろ?って思うかも知れませんが、実は開閉時に差があります。
スイッチは接点があり、それが触れる事で電気が流れます。
スイッチを切る時に「アーク」という火花が飛びます。
©OMRON
電流が大きいほど飛びやすく、接点の切り離し時間が長いほど継続時間が長くなります。
長く飛ぶ事で、接点が消耗し易くなります。
「アーク」溶接って聞いた事あるかと思いますが、そのアークです。
交流の場合、サイクルによって+-が入れ替わり、0Vが存在するのでアークが切れる。
直流の場合はそのままの電圧が継続されるのでアーク時間が長い。
アーク時間が長いとスイッチの接点が摩耗し、凸凹になってひっかかり切れなくなる事も。
ということで・・・
1 DC(直流)の電気系統には必ずDC規格のスイッチを使う事
2 素早く切る方がアークは飛びにくい
アークに強い接点を持ったDC用スイッチを使えば安心。
じわぁ~と切るとスイッチには優しいようで、接点には過酷だという事です。
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