ヤマハ YP-1200って型番のオートパイロット。
元メーカーはFUSO、少し前までは中野エンジニアリングが運営し、NFUSOブランドを展開、
今はFUSOエレクトロニクスとなった。
FUSOを支えた中野エンジニアリングも2017年に負債を抱えて倒産。
その前に魚探の事業部を分社し別会社にしたのでブランドは残った。
なんて流れもあって、今現在古いFUSO製品は修理が効かない。
自分が使っているGPS魚探も海外製を国内事業者が自己ブランドとして売っていたが、
偽ブランド販売で会社が無くなり、修理が出来なくなった。
13v給電しても内部では11vと判断し、動作が不安定に。
機械自体は24vまでそのまま使えるので、昇圧回路で15vとし入力すると13vとなり安定。。。
まぁ、そうやって延命して使いたいと思うほど、マリン関連の用品は高い。
桜マークになると「ボッタクリ」としか言えない訳で。
閑話休題
さて、そんなメーカーすら修理してくれないオートパイロットをマリンショップに修理依頼されたが、
マリンショップは電気屋じゃないから修理はメーカーに出す。
メーカーは直せませんってなると・・・
何故か僕のところにやってくるのが佐野界隈。
あ、電気屋じゃないんですよ、学校も文学部卒です。
パナソニックの設計士だった某氏に言わせると「あんたの文学部卒は嘘やろ」と。
それぐらい電気や機械が好きなんですよね。
その道を志したが・・・まぁ、その話はおいといて。
直ぐに話が逸れる悪い癖。
まずは修理依頼の内容ですが、「電源線まで電気は来ているのにONにならない」でした。
概ね、これでスイッチを疑う訳です。
まずは基盤を取出し、テスターを当てる。
押しても通電しない。
まぁ、これっぽいね。
では老眼鏡をかけ、スイッチを外しましょう。
半田吸い取り線で吸わせる。
何やら白くなってますね、パーツの挿入穴。
外した部品を拡大します。
スイッチの足が腐ってる!
ってことは水が入ったんじゃね?
外した部品と半田吸い取り線
スイッチは1個買っても10個買っても送料考えたら同じ値段です。
どうせなら保全の兼ねて全交換しよう。
これであと20年は使えるだろうし。
軸は3.5○
ベースは5.6□
Hは7
アマゾンで6x6x7が見つかったので買う。
2日もあれば届くだろう。
部品を外して基盤を見ると・・・これは!
このテスターの棒の辺り、パターンが変色しています。
スイッチの足といい、パターンといい、よくないね。
やっぱ水を疑います。
このパターンについては導通があるので無理に剥がして処理せず様子見。
ジャンパ線一本入れたら良いので、動作確認まで触らない。
といことで、スイッチが届いたら半田付けして、船に置いてある本体と繋げて動作確認。
水の件がどうも気になる。
水が入ったかどうか確認しよう。
まずはタクトスイッチの蓋を開けます。
4点のボッチをナイフで切り落すと蓋が外れます。
小さい○がボッチ
ほら、腐蝕してる。
通電により接触して接点が焼けたって感じじゃ無い。
確実に水だわ、白いし。
ちなみに、このFUSOのオーパイ、洗濯機などに使われるフィルムの下にスイッチがあるタイプ。
そのフィルムが劣化し細かなひび割れが入るとスイッチに水がしみる。
カバーの方を確認していないけど、その可能性は大。
修理完了したら、オーナーさんには「防水して使って欲しい」と伝えるしか無いな。
100円ショップで売っているスマホの画面に貼るフィルムでも貼れば良い訳で。
これまたどうでもいい話ですが、raymarineのオーパイのスイッチはTVのリモコンとかと同じで
「メンブレン」というタイプ。
これも防水じゃないです。
というか、FP-1200は一応防滴仕様。
もう一方は違うからね!雨の日や荒れた日はカバーしないとね。
僕もカバーしています、ロッドまでガッチリと。
絶対に入らない仕様。
人には見られたくないけどさぁ。
次回、半田付けにつづく。
2 件のコメント:
スイッチの導通を見ていて,そういうふうに調べるのかとただただぽかんとしていましたが,仕組みが分かっただけでも今後の役に立つと思いました。
防水対策は必要ですね。僕は以前はゴム手袋を使っていましたが,エロチックな動きに翻弄されてしまったので,最近はコンビニ袋でカバーしています。
エロチック(笑)
僕の防水は長いゴム手袋です。
肘まである長ゴム手袋はボディを囲い、指の部分がロッドを通すのに丁度良いのです。
このオーパイ、ボディがゴムパッキン入りで防滴仕様なので、本格的に改造するならスイッチパネルを樹脂板で作成し、防水スイッチを取り付ければ完璧になります。
そこまでする人いないだろうけど・・・
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